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【連載】中国のインターネット事情について(1)基礎知識、インターネット人口

【連載】中国のインターネット事情について(1)基礎知識、インターネット人口

中国が大好きなウェブ解析士マスターの小佐野宇志が中国のインターネット事情について色々な視点から紹介していきます。

とはいえ・・・
中国といえば、国際的な問題として現在日中関係がよろしくない・・・
そういったことが頭の中に浮かんできて、中国のイメージが悪くなっている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際に現地に行ってみると分かるのですが、日本で報道されている内容とは全然違うことが多いです。
ITの情報にしても同じで、日本で伝えられている情報は現地情報のほんの一部しかありません。
なので、僕が知っている中国のIT情報をできるだけ細かく伝えられればと思って今回「中国のインターネット事情について」というテーマで連載させていただこうと思っています。

日本とはありえないことでも、中国では当たり前ということも沢山あるので、そういった日本との違いをメインに記事を書いていこうと思います。ではよろしくお願いいたします。

↓ここから
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中国のインターネットサービスは独自のサービスが多く、日本と比べるとルール的に違うところがたくさんあります。まずは中国のインターネット事情の基礎的な内容から紹介させていただきます。

中国のインターネット事情ってどんな感じなの?

中国のインターネット人口は?
中国のインターネット人口はここ数年間右肩上がりで伸びていっています。
CNNIC(China Internet Network Information Center)1 の調査によると2013年12月時点で約6億1千8百万人のインターネットユーザーがいるそうです。
中国の人口は現在約13億5千万人なので、およそ10人中4.5人の割合でインターネットを使用しているということになります。(図1参照)

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ちなみに日本のインターネット人口は2012年末の時点で約9600万人。(図2参照)その時点での日本の総人口は
約1億2700万人なので、およそ10人中8人がインターネットを使っているということになります。
ユーザー人口の割合で見ると日本の方が多いですが、ユーザーの数で見ると日本の6倍以上のユーザーがいることが分かります。

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中国の都市部と農村部でみるインターネット普及の現状と将来の展望
それと注目すべきはユーザーの普及率で見る将来の可能性です。
日本は人口の8割近くがインターネットを使っており利用者数が急激に増えることはありません。
しかし中国でのインターネット普及率はまだ4割程度です。現在中国は都市部だけでなく農村部(地方)でもインターネットが普及してきています。

図3のデータを見ると都市部のインターネット人口が微減し、地方でのインターネットユーザーが微増しています。これは中国政府の都市化政策により農村部の人口が減り、都市部の人口が増えているというのが理由です。

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しかし、図4を見て分かるように農村部は人口が減りながらも新規インターネットユーザーの割合が2011年あたりから右肩上がりに増えており、新規ユーザーの数が都市部を大きく上回っています。
(2013年6月の新規ユーザーは中国全体で2,656万人。そのうちの54.4%の1,445万人が農村部の新規ユーザー)
これは農村部での高速インターネット通信の普及が広がったことが大きく影響しています。

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なので日本はインターネットの新規ユーザーはこれから増えることは期待できないですが、中国は農村部のインターネットユーザーの増加により、これからさらにインターネット人口が拡大していく可能性が大きくあります。

今回の話はここまでです。
次回は中国のインターネットユーザーの属性と使用しているデバイスについての記事を予定しています。

  1. CNNIC( China Internet Network Information Center 中国互聯網絡信息中心)は中国の非営利目的のインターネット関連機関で、主にドメインの登記やインターネット統計調査、インターネットに関わる人材の育成等を行っています。 []
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