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【連載】中国のインターネット事情について(2)インターネットを使用しているユーザーの属性とデバイス

【連載】中国のインターネット事情について(2)インターネットを使用しているユーザーの属性とデバイス

前回は中国のインターネット人口について記事を書きました。
今回は使用されているデバイスやユーザーの属性についての記事を書いていきます。

中国の携帯電話でインターネットを使う割合いは?

中国の携帯電話を使ってインターネットを行うユーザーは2013年の12月時点で約5億人。中国の全インターネットユーザーの約8割が携帯電話を使用してインターネットを行っています。(図1参照)

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これは中国の3G通信の普及により都市部だけでなく農村部でのユーザーの増加や、高速通信ができるWi-Fiの普及によりユーザーの利便性が向上したことなどが増加の理由として上げられます。

中国の新規ユーザーが使用するデバイスは?

中国のでは携帯電話のインターネットユーザーが多いということを書きましたが、新規のユーザーはどういったデバイスでインターネットを行うのかを見てみると、ユーザーの73.3%が携帯電話を使用してインターネットを行っていることが分かります。(図2参照)

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デスクトップPCは28.7%、ノートパソコンでは16.9%程度。
圧倒的に携帯電話を使ってインターネットを使用する割合が多く、パソコンで使用するユーザーが少ないので、今後のWebサイトについては携帯電話、特にスマートフォンへの対応を重視したページやアプリケーションが主流となっていくと考えられます。

中国の年代別で見るユーザーの割合い

中国の各世代の割合いを見ると若年層よりも30代以上の中高年のユーザー層が増加し、中高年層にもインターネットが浸透しつつあるのが分かります。(図3参照)

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同等の図ではないですが、日本の年代別割合い(各世代での割合い)を見ると高年層が多く増加しています。中国も日本も高齢化問題が深刻化していますが、その影響もあり高年層のユーザーが増えてきています。(図4参照)

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職種別でのインターネットユーザーの割合い

職種別でのインターネットユーザーを見ていくと、学生が一番多く、自営業/フリーランスが次に多くなっている。学生は学校での授業でインターネットを使用している他、若年層はインターネットゲームやチャットをよく行っているため学生の割合が多くなっています。
もう一つ注目する点としては、半年前のグラフだともっと分かりやすかったのですが、定年退職者や無職/失業者が去年よりも増加しているところです。これは高齢化による高年層の増加と経済の悪化による失業者が増えているという状況がこの数に現れていると考えられます。(図5参照)
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またインターネットユーザーの月収を見ると、50,000元以上のユーザーも増えていますが、低所得者にもインターネットが浸透しつつあります。これは地方の農村部のインフラの整備や低価格でのインターネット、スマートフォンの流通により、低所得者でもインターネットができるようになってきたという状況が数字として現れています。(図6参照)
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以上で今回の話は終わりです。
次回からは週に一回ペースで更新していく予定です。次回は中国のインターネットユーザーが利用している主なインターネットサービスと中国独特のIT政策についてご紹介します。

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